昨今の製造業において、生産活動を可視化し、最適なものづくりを行うために生産管理システムで原価計算や分析を行うことは欠かせません。業務効率化や生産性向上はもちろん、働き方改革の観点からも注目されており、企業のニーズに合わせた生産管理システムを導入することで様々な課題を解決することができます。中には、導入を検討している企業もいらっしゃるでしょう。
そういった企業に向けてこちらでは、原価管理システム、生産管理システムそれぞれが持つ特徴と導入のメリットをご紹介いたします。
目次
原価管理システムの選び方と導入のメリット
製造業において、原価を効率的に管理・分析していくことは業務効率化、コスト削減などの面において欠かせないことの一つです。原価管理の効率化は、ひいては売上向上につながるものと言っても過言ではないでしょう。だからこそ便利なシステムである「原価管理システム」の導入は、現場から経営陣にまで重要なことと言えるのです。しかし、そうは言っても「原価管理システム」には様々な種類があり、自社に合ったものを選ばなければ、当然ながら効果は得られないでしょう。
こちらでは、原価管理システムの選び方や導入のメリットについてご紹介いたします。
原価管理システムの選び方
原価管理システムは、製品の製造に必要な原価を管理するための役割を果たすシステムです。近年は製造業においてもIT化は著しく進んでおり、より高度な管理や分析を行うことで、生産性アップやコスト削減、企業経営におけるスムーズな意思決定へ大きな効果をもたらしています。
しかし、一口に原価管理システムと言っても、その種類は様々あります。製品ごとに特性も異なり、安易に選ぶと自社と相性が合わず、導入に失敗する可能性も考えられます。選び方としては、以下の点に目を向けておくことが大切です。
自社に合っている製品か
大事なのは自社に合った製品なのかという点です。原価をどう算出するかは業種によって変わってくるため、製造業向けに提供されているもので、同業他社への導入実績・成功事例のあるものを選ぶとわかりやすいでしょう。
しかし、同業他社が導入しているものなら自社でも安心とは一概に言えないため、特徴や機能はよく見た上で選ぶ必要があります。
ERPパッケージか原価管理システムのみか
ERPパッケージは、企業が持つ資源(ヒト、モノ、カネ)を一元的に管理し、業務効率化などの結果につなげていく大規模システムのことです。
ERPには原価だけでなく生産、購買、販売、在庫、財務会計といった、あらゆる部門をまとめて管理でき、それぞれが持つデータを相互的に活用し経営に活かせるというメリットがあります。
そのため、原価管理の効率化を含むあらゆる業務改善・改革を目指したい際には、ERP導入を検討するのがよいでしょう。
今後システムの新規導入を検討するのであれば、1つの機能単体よりもERPのほうが望ましいと言えますが、大規模なシステム統合などは視野に入れておらず、原価管理のみをシステム化したいと考えている場合は、原価管理システムのみで完結させたほうがよいこともあります。
操作性がわかりやすいか
その他操作性のわかりやすさについてもできるだけ見ておくとよいでしょう。試用版で操作性を見られる場合は、それを利用して、よりなじみやすい操作性のものを見つけていくのがおすすめです。社内にIT関係に疎い従業員が多い場合は、なおさら操作性を重視することが大切です。
アフターサポートは充実しているか
製品を選ぶ際には、できるだけアフターサポートの充実しているものを見つけることも重要です。自社と相性のよいシステムだったとしても、導入後のトラブルはつきものです。サポートを手厚く受けられる製品・会社かどうかを重視して選びましょう。
原価管理システム導入のメリット
原価管理システムの導入には、製造業の企業にとって非常に大きなメリットがあります。
メリットとして大きいのは、原価計算をシステム化することによって圧倒的な業務効率化が実現するという点です。原価管理は非常に複雑で、人的に行うとなると処理完了までに時間がかかります。そのためにかかる時間と手間をどれだけ省けるかというのは、生産性を左右する要素の一つと言えます。
原価管理システムを導入することで、Excelを用いることなく、原価計算をシステムに用意された機能によって行うことが可能です。原価管理に必要なリソースも少なくなり、空いたリソースをほかに回すことで全体的な業務効率化につながるのです。
また、原価に関する情報を瞬時に把握しやすくなるという点もメリットです。原価管理システムにデータが登録されれば、そのデータの反映はリアルタイムで行われます。
そのため、「原価差異分析」や「損益分岐点」といった企業経営上非常に重要な情報を、迅速に入手することができ、企業経営における素早い意思決定へとつなげることが可能です。
さらに、ERPとのシステム連携を行うことで、原価管理システムの利便性はさらに上がると言えるでしょう。在庫管理や生産管理におけるデータも活用した上での素早い原価情報の把握につながり、コスト削減や業務効率化、リスク回避などの効果をもたらします。
生産管理システムの特徴と導入のメリット
工場(現場)の生産性を上げるには、やはり製造業向けに効果的な対策を提示してくれるコンサルへの依頼が重要となってきます。製造業向けコンサルは、工場の生産性に関わる課題を冷静に見極めた上で、システム導入のサポートも必要に応じて行います。そういったシステムの一つが「生産管理システム」です。
こちらでは、生産管理システムの特徴や、どういった課題解決につながるのかという点をご紹介いたします。
生産管理システムの特徴
生産管理システムとは、製造業の企業が自社製品を生産していく上で必要となる下記の機能を一元的に管理できるシステムのことです。
- 生産計画
- 販売
- 在庫管理
- 原価計算・管理
- 品質管理
企業にとって、生産をより効率的に管理していくためにはどういったことが求められるのでしょうか。従業員一人ひとりの意識改革や現場の協力体制などももちろん重要ですが、まず重要視すべきことは「情報の素早い把握」です。
生産に関わることとしては、原価や品質、在庫、梱包、配送、販売など様々な要素が挙げられます。これらの情報を把握するために、それぞれの部門において、別々のシステムを使っていたのでは、データを参照する際に時間も手間もかかってしまうでしょう。
すぐに情報が把握できるように見える化されていないということは、あらゆる場面で業務の無駄を生んでしまいかねません。
しかし、生産管理システムによって生産に関わることすべてが同じシステムに集約されて管理されていれば、情報の把握やデータ活用・分析も非常にスピーディーに行うことができます。
こういった生産の非効率性に悩む製造業の企業は、多く存在します。それを解決するのに重要な役割を果たすのが、生産管理システムというわけです。
製造業向けのコンサルに相談をすれば、こういったシステムの導入サポートも的確に実施してもらえることが期待できるでしょう。
生産現場の効率を上げたい、売上が伸び悩んでいるため、無駄を極力省きたいという悩みを抱えている場合には、生産管理システムの導入を積極的に検討する必要があると言えるでしょう。それに伴って、コンサルへの相談も前向きに考えていきたいところです。
生産管理システム導入のメリット
こちらでは、生産管理システムの導入効果を具体的にご紹介いたします。製造業であれば見逃せないメリットは様々です。導入を検討する際には、どのようなメリットがあるのか把握することから始めていきましょう。
生産性が上がることで納期短縮につながる
生産管理システムを導入すれば、ラインの稼働率をリアルタイムで把握しやすくなります。それによって稼働率を高めることができ、生産性向上につながるでしょう。
生産性が上がれば、当然ながら納期の遅れを防止し、ひいては短縮にもつなげることが可能となります。発注ミスやパーツの手配漏れなどが少なくなることも、生産性向上につながる要素の一つです。
従業員一人ひとりの負担の標準化
生産管理システムでなら、各部門やプロジェクトの負荷を全体的に把握できます。そのことで、特定の従業員やチームに負荷がかかることを防ぎ、標準化につなげることができるでしょう。
大規模な生産ラインの場合、特定の場所に大きな負荷がかかってしまうといった課題はよく見られます。従業員一人ひとりが業務に安心して集中できることは、品質の向上にもつながると言えるのです。
より高度な生産計画が立てられる
生産管理システムを導入すれば、販売、在庫などのデータを多角的に活用した上で、生産計画の見込みを高度に立てることが可能です。もちろん、現段階で在庫の過不足が生じないためにどういった生産計画を立てていくべきなのかについても、システムを活用することで的確に把握できます。
現場の総合的な働き方改革につながる
生産計画システムは、現場の業務効率化に大きく貢献できるシステムと言えます。部署やプロジェクトごとに別のシステムを使っているために情報を共有しづらかったり、やり取りに時間がかかったりすると、無駄な業務の多い現場として生産性が落ちてしまいかねません。
それによって従業員が長時間残業を強いられたり、スキルアップのための時間が取れなかったりなどのデメリットもあります。
しかし、生産管理システムによって1つ1つの業務に集中しやすく、各種データをすぐに把握できるようになれば、総合的な現場環境の改善につながるため、それは働き方改革の一環となるでしょう。
製造業における不良率や納期遅延などは、業務環境の悪化によって起こり得るものです。システムを導入して働きやすい環境を整えれば生産性も上がり、不良率低下や納期の短縮などにつながります。
生産管理システムで原価の分析を行い業務効率化につなげよう
業務効率化を考える上で、生産管理システムなどのITシステム導入は現代において欠かせないものです。製造業は何よりも生産性が利益に関わる重要な要素となるため、効率アップのために必要なシステムの導入は、積極的に考えていきたいところだといえるでしょう。
インダストロジーでは、製造業を営む企業様向けにITシステム導入サポートやコンサルを実施しています。お問い合わせをいただいてから、1営業日以内にエンドユーザー様にご連絡し、工場を見たうえで業務改善についてご提案いたします。もともと製造現場向けのSEとしてシステム開発に携わっていた経験があり、製造現場について詳しいのが強みです。
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